今回紹介するのは、現在月刊アフタヌーンで連載されている、沙村広明さんの「波よ聞いてくれ1巻」です。
主人公のミナレが素人なのにラジオパーソナリティに抜擢された事から始まる物語です。
波よ聞いてくれ【1巻】のあらすじとネタバレ
主人公の鼓田ミナレは、札幌に住むスープカレー屋の店員。
ある夜、ミナレは酔った勢いで元彼の愚痴をその日初めて会った麻藤兼嗣にぶちまけます。
次の日の仕事中、ミナレは自分がぶちまけた元彼氏の愚痴がラジオから流れている事に気が付きます。
ミナレはラジオ番組に乗り込み愚痴音源を止めようとします。
しかし、ミナレは麻藤から音源を止める代わりにしゃべれと言われ、勢いに任せアドリブトークを披露します。
この件をきっかけにミナレはラジオ制作の世界へスカウトされます。
麻藤に胡散臭さを感じながらも、ミナレはラジオの仕事を引き受ける事を決めます。
当初スープカレー屋の店員と両立を考えていたミナレですが、現実は甘くありません。
店長は、仕事を放り出してラジオ局へ向かったミナレにクビを宣告します。
スープカレー屋の同僚でミナレに好意を抱いている中原忠也は、なんとかスープカレー屋を辞めないようミナレを説得します。
ラジオ局のスタッフ達は素人のミナレの登場に戸惑いますが、麻藤を信じてミナレ冠番組制作に協力していきます。
ある日、中原と飲んだミナレは泥酔状態で帰宅し、部屋で着替えようとすると、後ろに知らない男がいる事に気が付きます。
とっさにプロレス技で男を気絶させたミナレが警察を呼ぶと、意外な事実が判明し緊急事態に!?
波よ聞いてくれ【1巻】の感想「不審男と店長がおもしろい」
全体に散りばめたボケとツッコミ、小ネタのテンポが良い作品です。
登場人物全員が曲者です。
それでも、どこか現実にいそうな人たちばかりで引き込まれます。
主人公のミナレはピンチになっても、前向きで勢いよく行動してしゃべり倒して何とかします。
ミナレのしゃべりは、ディスっているようでちゃんと着地点がある気がします。
口は悪くても、いい女感があるミナレが素敵です。
1巻でミナレとミナレに倒された不審男のシーンが笑えます。
ミナレって身体能力も高いの?
なんで今マトリックス!?
こんな状況で留守番の話?
とにかく不審男が不憫すぎるシーンに注目です。
店長も外見だけじゃなく中身も強烈で印象に残るキャラクターです。
ミナレと店長のクビを巡る攻防戦にも注目です。
スープカレー屋ボイジャーとががーりんの秘密も事件になるのか楽しみです。
中原のミナレに対する好意が暴走するシーンは見ものです。
中原の人の良さと鈍感ぶりが笑えます。
同僚同士でしかなかった中原とミナレが、マキエの登場で関係に変化が起こるか気になります。
中原がどこまでミナレ一筋でいられるか注目です。
やっぱり沙村広明先生の画力は素晴らしい。
無限の住人とはベクトルの違う壮大な物語の開幕を感じる1巻です。