本記事では、小説版ベルセルク炎龍の騎士(グルンベルド過去話)についてのネタバレと感想を紹介しています。
本編ストーリーにて「光の鷹の使徒」として行動しているグルンベルドが、使徒に至るまでの過去を描いたものになります。
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小説版ベルセルク『炎龍の騎士』のあらすじ
チューダー帝国の隣国、島国グラント。
各国はその領地を拡げるための戦争を繰り広げている時代でした。
島国であるグラントには、「火竜の巣」と呼ばれる山岳地帯の城があり、チューダー帝国でも陥落が難しい土地とされていました。
北方海洋狩猟民族の血を引く、グルンベルド・アールクヴィストは母オイフィミアの厳しい教育によって、齢14歳にしてその巨躯を武器とする少年でした。
喧嘩をした彼はある日、森でベネディクテという少女と出会います。
少女は盲目ながらもグルンベルドの魂を見抜き、「火竜」と呼ぶのでした。
出会いから数日後、グルンベルドの村はチューダー帝国軍の兵士に攻め込まれ、オイフィミアは殺されてしまいます。
グルンベルドは捕虜として牢に入れられ、同じく捕虜となった貴族の子・エドヴァルドとシグルに出会い、親交を深めることに。
徹底的なチューダー兵の洗脳と弾圧を受ける彼らは、命を長らえさせ、グラント軍が救出してくれるのを待っていました。
そんなとき、グルンベルドの巨躯と力を恐れたチューダー兵は、彼と虎を勝負させます。
エドヴァルドとシグルの協力で、無事に虎を討ち倒すことに成功したグルンベルド。
すると虎の体の傍らに、不思議な石を見つけました。
顔のついた、卵型の小さな工芸品。
グルンベルドは虎の遺物としてそれを手に入れ、ついに自分の運命を開きます。
グラント公国の騎士となったグルンベルド。
少年時代に出会った少女は巫女として再会することになります。
ベネディクテが告げたその工芸品は「ベヘリッド」。
必ずグルンベルドに道を示してくれる。
彼はいつまでも自身の武具である戦斧にそれを巻き付けていました。
そしてグラント公国の王子であるエドヴァルド、エドヴァルドの幼馴染の女性・シグルとともに戦いを繰り広げます。
そんな彼らをチューダー帝国と、グラント王が狙っているとも知らずに……。
「光の鷹」の導きを得るまでの火竜・グルンベルド。
彼は何故、ベヘリッドで「ゴッド・ハンド」を呼ぶに至ったのか。
そして島国・グラントの辿る道のりは。親友と巫女たちに、何が起きたのか。
その秘密が明かされるのが「火竜の騎士」です。
『小説版 ベルセルク 炎龍の騎士』ネタバレ
ここでは、小説 ベルセルク 炎龍の騎士のストーリーについてのネタバレを紹介しています。
チューダー帝国の捕虜時代のグルンベルド、エドヴァルド達と出会う
少年グルンベルドの世話係として牢に入れられたのは、グラント公国の貴族の血をひく、エドヴァルトという少年とシグルという少女でした。
エドヴァルトは実はグラント王の血族でもあるため、いつか必ずグラントの味方の軍勢が自分たちを救いに来る、と勇気づけます。
チューダー軍のアベカシス卿は、グルンベルドの実戦の場を設けます。
捕虜であるグルンベルドが獲物の虎を殺すことが出来れば、見逃しても良いとアベカシス卿は宣言したのです。
エドヴァルドの機転により、松明を使って虎から先手を取ったグルンベルド。
彼は強い力を発揮させ、子どもでは持つことが出来ないはずの戦斧を虎にたたきつけたのでした。
同時にグラント公国の兵士が流れ込み、彼らは全員命を救われます。
この時、グルンベルドは虎の体内から「人の顔をした、卵のような工芸品」を発見。
彼は以後それを勝利の証として持ち続けたのです。
騎士となったグルンベルドの周囲に渦巻く陰謀
グルンベルドは騎士としてグラント公国に仕える身となりました。
幼少時代に出会った少女・ベネディクテとは神殿で再会し、ベネディクテの父・キルステンはグルンベルドの養父となったのです。
親友エドヴァルドとシグルもそれぞれ騎士として共に戦う仲間となりました。
この様子をグラント公国の王である、ホーコン・グラント王は気に入りません。
グルンベルドの国内人気はすさまじく、のちの王として迎えたいという声もあったのです。
さらに、ホーコンの愛人であり、エドヴァルドの実母・フルダもどうやらグルンベルドを慕っている様子でした。
ホーコンはこの3人の仲を引き裂き、グルンベルドを失脚させる方法を考え始めていたのです。
ホーコンはチューダー帝国の密使と接触し、一計を案じます。
一方、ベネディクテとグルンベルドは奇妙な絆で結ばれていきます。
巫女であるベネディクテは、グルンベルドに奇妙な工芸品「ベヘリッド」を手放さないように忠告をします。
それは持ち主の願いを叶える呪物である、と言うのです。
それを身ながら、エドヴァルドはグルンベルドの人気と名誉に羨望の念とそれ以外の邪悪な思いも抱きつつありました。
エドヴァルドの謀叛、そしてグルンベルドは絶体絶命に陥る
エドヴァルドの実母フルダは自分の立場を守るため、グルンベルドに夜這いを行います。
フルダを目の前にしたエドヴァルドは怒りに震え、実母であるフルダを殺害。
それを密かに見ていたのが、ホーコン王でした。
ホーコン王は、母を殺すほどの意思があることを褒めたたえます。
これは実は、グルンベルドとの仲を引き裂く罠でした。
エドヴァルドは父であり、王であるホーコンに認められたことから、グルンベルドを失脚させる計略に加わるのです。
「火竜の巣」から出撃を命じられたグルンベルドは、突如公妃ヒルダを下賜され、自分の周辺に何らかの陰謀が張り巡らされていることを感じていました。
彼はシグルにベネディクテの護衛を依頼し、「火竜の巣」をあとにします。
グルンベルドが立ち去ったあと、ベネディクテとシグルを襲う兵士たちが現れました。
しかもそれは、エドヴァルドの兵士たちだったのです。
突然の裏切りに戸惑いながら、ふたりは「火竜の巣」から抜け出しますが、エドヴァルドは背中に弓を射かけました。
グルンベルドもまた、チューダー帝国のアベカシス卿の軍に包囲され、唖然としていました。
いくらグルンベルドが強くても、たった一千の兵士と一万のチューダー帝国軍では歯が立ちません。
撤退中、グルンベルドはベネディクテとシグルと合流します。
ふたりは息も絶え絶えで、死ぬ寸前でした。
襲った相手がエドヴァルドだと知り、さらにグルンベルドは怒りに燃えることに。
そしてグルンベルドの腕の中で、瀕死の巫女・ベネディクテは予言を残ります。
「生き延びて、私たちを糧に」
「光の鷹を探して、それがあなたの運命」
グルンベルドの斧のベヘリッドが泣き叫び、黒い雲が巣のように彼を包みました。
「もっと、戦いを」それがグルンベルドの願い!
グルンベルドは異次元でゴッド・ハンドに出会います。
生贄を、とグルンベルドに迫るゴッド・ハンド。
そして目の前に、瀕死のベネディクテ、シグルが映し出されます。
「お前に新たな戦いを与えよう」と、ゴッドハンドは約束しました。
グルンベルドの心が、その言葉に狂喜を感じます。
もっと戦いを。グルンベルドはこう言いました。
「捧げる!俺は竜だ!」
グルンベルドの体は巨大な竜となり、烙印はベネディクテ、シグル、そしてエドヴァルドに刻まれます。
エドヴァルドはグルンベルドによって噛み千切られ、ベネディクテとシグルはグルンベルドの火炎で燃え尽きました。
チューダー帝国軍も竜と化したグルンベルドの前には歯が立たず、全軍が殺されてしまいます。
全てを企んだホーコンも、やがてこのグルンベルドの手にかかり死の運命を辿ることになるのでした。
そして数年後。
クシャーン帝国内に、ひとりの巨大な騎士が現れます。
彼は人々に「光の鷹はどこか」と聞いて回っていました。
「俺の運命は、光の鷹に仕えることだそうだ」そう言いながら旅を続けるのは、間違いなくあのグルンベルドでした。
『小説版 ベルセルク 炎龍の騎士』の感想や見どころ
ガッツの少年時代と似ている、グルンベルドの前日譚ストーリー!
グルンベルドはその強さが抜きん出ており、捕虜となり、そして自ら武器を掴んで勝利を勝ち取ります。
そのとき、共に戦ったシグルとエドヴァルドは親友です。
これはどこか、「ベルセルク」主人公ガッツと類似しています。
エドヴァルドはグリフィス、シグルはキャスカのようにも見えますね。
どちらにせよ、戦場で己を見出すという箇所は、「ベルセルク」の世界観らしいと言えます。
グルンベルドの外見は、ガッツよりもはるかに背が高く、髪の毛の色は「燃えるような赤毛」だと描写されています。
そこからも「火竜」がイメージされるようになっており、これは母方の遺伝でもあります。
巫女ベネディクテと女騎士シグル、本命はどちら?
グルンベルドを鎮めることが出来るのは巫女のベネディクテだけとされていますので、どうやら本命扱いはベネディクテのようです。
しかし巫女であることから、彼女はグルンベルドと結ばれないと述べています。
グルンベルドに思いを寄せているのは、ベネディクテだけではありません。
幼少時代に同じ牢で過ごした少女・シグルも同様です。
彼女もまた、グルンベルドのそばで剣を振るう剣士となりますが、グルンベルドの目の前でチューダー軍兵士の凌辱を受けたという過去があります。
それゆえ、グルンベルドには思いを伝えられないと述べているのです。
これはキャスカのポジションにも類似しています。
どちらにしても、彼女たちはグルンベルドの前の犠牲となり、生贄となってしまいました。
むしろ彼女たちはそれを「受け入れていた」表情となり、満足して死亡していったというわけです。
グルンベルドの願いは「戦い」そのもの、生贄は「親友」たち
グルンベルドの生贄となったベネディクテとシグルはわかるものの、エドヴァルドは何故と感じられるかもしれません。
エドヴァルドとグルンベルドは、計略さえなければ親友として末永く友情を育めたことでしょう。
エドヴァルドはグルンベルドの「頭脳」「計略」部分を担っており、それがグルンベルドの軍の強さでもありました。
グルンベルド自身がそれを自覚しており、エドヴァルドがいなければ自分は自分の尻尾に噛みつきかねない、と述べています。
エドヴァルドはグルンベルドの良き親友でしたが、同時にシグルにも思いを寄せています。
しかしこれは、叶わぬ恋です。
さらにグラント公の血を引いていながら、グルンベルドの登場によって王座を引き継ぐことは難しいと自身が理解しています。
しかも、実母が自分の親友を寝取る場面を見たのですから、非常に苦しい立場であることには違いありません。
こうした弱みを握られ、エドヴァルドは寝返ってしまうのですが……。
ちなみにエドヴァルド自身も、槍の使い手としては熟練の腕を持っていました。
虎との戦いで片目を失ったとはいえ、昔は馬上試合であれば誰にでも負けないと夢見ていたとの記述があります。
ちなみにそこで「憧れ」として登場するのが「月光の騎士・ロクス」です。
「エドヴァルド、シグルそしてベネディクテ、それが彼の世界の全てだった」
本編ではそんな記述があります。
グルンベルドは裏切られてもなお、エドヴァルドを親友だと感じていたのでしょう。
ゆえに、烙印のひとりとしてエドヴァルドが存在するのです。
「命より大切なもの」を捧げることで、心にヒビが生じ、そこに「魔」が入り込むのが使徒への道です。
グルンベルドにとって「命より大切なもの」が彼らであり、彼らを忘れるためのより多くの「戦い」を欲したというのが、グルンベルドの運命となります。
挿絵は全て三浦建太郎!書き手は「サイコパス」の深見真!
ノベライズを行ったのは小説版「サイコパス」の深見真氏です。
漫画原作者やゲーム原作などでよく知られており、ファミ通の企画賞などを受賞しています。
ライトノベル調でサクサク読み進めることが出来る本作ですが、がっつりグロテスクシーンや凌辱シーンが出てきますので、苦手な方はご注意ください。(ベルセルクが好きでそれが苦手というケースもあまりないかもしれませんが)
ちなみに、三浦建太郎氏は本作でグルンベルドが詳細に描かれたことで、「やったー!グルンベルドのキャラが立ったー!」と大喜びのコメントを出しています。
挿絵も彼が担当していますが、キャラクターがかなり固まったので使いやすくなったようです。
実際、他の使徒よりも若干台詞が40巻以降のヤングアニマルでは増えています。
ともあれ、グルンベルドだけではなく「光の鷹の使徒」には魅力的な人物が多いものです。
- アーヴァインが孤独を愛するのは何故か。
- 武人の憧れ・ロクスの願いとは何だったのか。
このシリーズだけでまだまだご飯何杯でもいけます!
再度の出版を期待したいところです。
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