AKIRAが2020年に再び話題になり、本作品の劇場版を見た人も多いかもしれません。
原作コミックは全6巻となっていますが、実は原作コミックと劇場版では結末に違いがあるのを知っていますか?
今回は、その最後のシーンの違いについて簡単に紹介していきたいと思います。
原作コミック版AKIRAの結末とネタバレについて(全6巻)
鉄雄は自分の力が抑制できず、ついに肉体が崩壊し巨大な赤子のような姿に変貌します。
その巨大な力に反応するアキラ。
アキラは鉄雄と同じ力を集め始めます。
ミヤコはこれを感じ取り、プラスのエネルギーにプラスをかけては地球が持たない!と何とか抑制しようとします。
しかしその時、ケイのゲリラ仲間・竜がアキラを銃で撃ってしまいました。
アキラの力は散り、鉄雄は消えた力に混乱します。
ナンバーズのキヨコとマサルは、急いでアキラの元へ向かいます。
その間、ミヤコが鉄雄を引き付けることになりました。
ミヤコの力を感じ、鉄雄は巨体を引きずりながらミヤコの元まで訪れます。
しかし、そこでミヤコは突如鉄雄を超能力で撃ちました。
仲間だと思って訪れた先が、敵だったと知り、ミヤコとその教団の者たちは鉄雄に虐殺されます。
ミヤコもここで息絶えました。
一方、キヨコとマサルはアキラのもとに駆け付けることが出来ました。
アキラは奇跡的に自己を取り戻し、キヨコとマサルの「力を、出せるかい?」という問いかけに嬉しそうに「うん」と答えます。
3人は一緒に空中に飛翔し、巨大な力の光球を作ります。
それは鉄雄の体を包み込む光です。
金田は光に取り込まれ、力の起源を見ることになります。
鉄雄の記憶、出生の記憶が通り過ぎ、やがて生命の記憶にまで力は導きました。
アキラの力、それは宇宙のビッグバンの力だったのです。
しかしアキラはそれを使いこなせず、研究者も、大佐も、ミヤコも使いこなせないほど巨大なものでした。
「お前たちのしてきたことは、全てムダだったのか!」金田は問いかけます。
しかし新しく流れてきた記憶は、キヨコやタカシ、アキラが楽しんで研究所で鍛錬するものです。
「それでも、言葉のいらない友達ができたわ…」
急速に力の流れが加速し、ナンバーズ全員が遠くに旅立ちます。
金田はひとり、子どもの姿で鉄雄の記憶に残されていました。
子どもの金田はすでに外の世界を忘れ、公園でひたすら鉄雄を探します。
その瞬間、ミヤコの声が響ました「お前はここにいてはならぬ」
これで金田は現実に戻ります。
しかし、すでに金田は力に取り込まれ、あと少しで消え去りそうです。
そこにケイが現れ、ケイと金田の手は結びつきます。
金田はこうして、力から抜け出すことに成功しました。
アキラと鉄雄、そしてナンバーズたちは次元の違う、遠い世界に旅立っていったのです。
数週間が経過し、アメリカの調査隊がネオ東京に訪れました。
そのとき、少年たちのバイク団が彼らを取り囲みます。リーダーは金田です。ケイもいます。
「アキラは俺たちの中に生きているぞ!」
金田は叫び、大東京帝国と書かれた旗をひろげ立ち去っていきました。
バイクで走り去る集団の中には、あの鉄雄の姿も…。
(原作おわり)
ざっくりとした原作コミックと劇場アニメ版との違い。
原作コミックの結末としてはさっき紹介したとおりです。
キャラクターの扱いも劇場版とは少し違うところがあるので、ここではそれについて触れていきたいと思います。
ミヤコ
映画ではエキストラ。原作ではナンバーズ兼、ミヤコ教教祖。
アキラ
映画では死亡。
原作ではコールドスリープ状態から復活。
その後、鉄雄たちに利用され「大覚様」として「大東京帝国」の傀儡となる。
拳銃で撃たれたショックで自分の意識を取り戻し、再度力を発現する。
キヨコ、マサル
映画ではキーパーソンで最後はアキラの力の中へ消える。原作でもほぼ同様の活躍を見せる。
タカシ
映画ではキヨコ、マサルと同じ運命を辿る。
原作では、コミックス3巻で意識のまだはっきりしていないアキラと遭遇。
その瞬間頭を拳銃で撃ち抜かれ、痛みがナンバーズとアキラに伝わってしまう。
これにより、アキラは再びネオ東京を破壊する力を暴走させてしまう。(アキラは原作だと3回東京を破壊してますね)
鉄雄
映画では力が抑えられず、最終的に肉体が巨大化。
ミヤコのアドバイスにより、力の根源に触れ、アキラと同じ力を使えるようにまで成長する。
しかし精神と肉体はもたず、肉体は崩壊。
最終的にアキラに連れ去られる。(鉄雄のエネルギーは月の表面を破壊したり、軍の衛星兵器を落下させるなど凄いことになります)
原作では、ネオ東京崩壊後に「大東京帝国」を樹立。
金田
劇場版では鉄雄と光に巻き込まれ、生還する。
原作でも同様ですが、アキラの力が実は宇宙のものであることや、誰もがその能力を秘めているなど、細かいことを知らされる。
そして生還し、「アキラはまだ生きている」とバイクチームを率いる。
何かと話題の「AKIRA」は現在でも楽しめる不朽の名作
2020年東京オリンピック中止を予言していたのでは?という話題から再び取り上げられることになったAKIRA。
20年以上も前の作品ですが、現在視聴しても十分楽しめるほどのクオリティのアニメ作品となっています。
当時の制作陣がかなり力を入れて作っていたことが分かりますね。
劇場版は原作コミックが4巻まで出ていた時に作られたものだったようなので、結末に多少の違いあるのも見どころですよ。
ぜひ劇場版、原作コミックのどちらもチェックしてみて、その違いにも注目しながら楽しんでもらえたらと思います。