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十二国記『図南の翼』のネタバレや名言、感想まとめ

【ネタバレ有】十二国記『図南の翼』の感想や名言について解説!

本記事では、小説:十二国記『図南の翼(となんのつばさ)』の感想とあらすじ(ネタバレ)を紹介しています。

また、作中に登場する名言についてもまとめてみました。

 

本作のメインキャラクター「珠晶」のファンになること間違いなし、ただの勝ち気な少女ではありません。

エレ子さん
これはいわゆる・・・ツンデレ!?

 

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十二国記の小説を読むオススメの順番について

 

『図南の翼』のあらすじ

誰も王にならないのなら、あたしがなる!

 

裕福な商人の娘、珠晶(しゅしょう)はたったの12歳。

その少女が、年に一度の昇山を目指し、家を出ます。

 

妖魔が跋扈(ばっこ)する黄海をひとりで旅するのは難しい。

そう考えた彼女は、旅の途中でひとりの黄朱(こうしゅ)を雇います。

 

黄朱の名は頑丘(がんきゅう)。黄海の中で妖獣を狩る一族です。

さらに珠晶は利広(りこう)という若者に出会い、旅券や騎獣を提供してもらいます。

 

どうやら利広は、珠晶が王だと思っている様子です。

春分の日、黄海への令乾門(れいけんもん)が1日だけ開きます。

 

旅人は皆、麒麟のいる蓬山を目指し黄海の過酷な旅を続けるのです。

珠晶はその旅で、黄朱の民の力強さと知恵、そして矜持を学んでいきます。

 

次々と妖魔に倒れる昇山者。

彼女は屍の群れを越えて、麒麟に王として選ばれるのでしょうか。

 

ネタバレ・ストーリーの流れと結末

ここでは、『図南の翼』のストーリーの流れや結末についてのネタバレを紹介しています。

 

麒麟に運命を問うのは、たった12歳の少女・珠晶

恭国の王が倒れて27年。

国の王は未だ立たず、恭の各地には妖魔が溢れていました。

 

豪商の娘・珠晶は官吏を目指す12歳の少女。

気が強く、大人たちが恭の民でありながら、誰も昇山しないことに苛立ちを感じていました。

 

ついに珠晶は屋敷を脱出し、年に一度昇山者を受け入れる令乾門に向かいます。

門に到着する前の街で、珠晶は騎獣を奪われてしまいます。

 

そこで出会ったのが、黄海で狩猟をする民族・黄朱の頑丘(がんきゅう)です。

珠晶は頑丘が黄朱であることを知り、旅の護衛を銀貨で依頼します。

 

同じように珠晶は、身分証となる旅券を、親切な青年に発行してもらうことが出来ました。

 

青年の名は、利広。

利広は珠晶を見て、共に昇山の旅に出ようと言います。

 

こうして珠晶一行の旅は幕を開けました。

 

黄海の旅、頑丘と反発する珠晶

年に一度、春分の日にしか開聞しない令乾門。

ここには恭王を目指す大勢の人々が集います。

 

春分の日に解放された門は、1日で閉じ、次に開くのは夏至の時までです。

それまで珠晶たちは厳しい黄海の砂漠で、麒麟の住む蓬山を目指し、旅を続けます。

 

黄朱である頑丘は、黄海の知識に長け、珠晶と利広に黄海の過ごし方を教えつつ、旅を進めます。

 

ところが珠晶は、頑丘が黄海の知恵を昇山者たちに教えず、ただ自分たちのみが利用することに、強く反発するのです。

 

黄朱の民の知恵を独占し、自分の立場を守っていると考えた珠晶は、他の者にも黄海の知恵を与えるべきだと説きます。

 

ところが頑丘は、聞く耳を貸しません。

珠晶は頑丘を解雇し、別の昇山者と同行することに決めてしまいます。

 

珠晶は己の過ちを知り、頑丘と合流

珠晶を待っていたのは、室季和(しつきわ)という中年の男性で、40名もの護衛と馬車で黄海を旅する者です。

 

彼は馬車を捨てることを拒み、そのために隊は妖魔に狩られていくことになります。

 

珠晶は犠牲となる家臣たちを見捨てられず、馬車から降り、隊列のうしろに加わったのです。

 

犠牲者を出さないようにするための旅が容易ではないことを、珠晶は痛感します。

 

やがて道に季和の馬車が放置されているのを発見します。

季和は馬で自分だけ逃亡したのです。

 

珠晶は荷物をかき集め、迫りくる妖魔を退治することを決意します。

しかも、自ら囮となって。

 

一方、利広は、珠晶が昇山さえすれば、必ず恭の王になると考えていました。

 

昇山者の守護を行う剛氏(ごうし)も、彼女が「鵬の翼」、つまり王として加護のある者だったのではと考えていたのです。

 

珠晶たちは妖魔の討伐に成功したものの、珠晶だけがついに道に迷ってしまいます。

 

利広は頑丘を騶虞で雇い入れ、珠晶探索を行うと言い出します。

利広には何らかの理由があるのですが、それをここで明かすことは出来ないというのです。

 

やがて利広は、人妖と対峙する珠晶を発見します。

しかしこの退治の戦いで、頑丘は足を大きく引き裂かれてしまいました。

 

頑丘は珠晶と利広に、自分を捨てて先を行くように命じましたが、珠晶は聞き入れません。

 

利広は単身騎獣で仲間を捜索し、頑丘と珠晶を助けると言い残して消えてしまいました。

 

蓬山への昇山、そして利広の秘密

頑丘の身体は弱り、意識が遠のくのが珠晶にも伝わります。

彼女は彼を励まし、「黄朱となるために師が必要だ」と頑丘を見捨てることを絶対にしませんでした。

 

騎獣を失い、ついに珠晶たちは妖魔の群れに襲われます。

ところがそこに、ひとりの天仙が現れ、妖魔を打ち払ったのです。

 

彼は、黄海で人を救う唯一の仙「犬狼真君」でした。

仙である真君は、珠晶に王になる覚悟を問います。次第に本心を語る珠晶。

 

昇山するのは恭の民の義務。

黄海での旅を恐れ、王がいればと嘆く大人たちに珠晶はうんざりしていたのでした。

 

恭の全ての民の運命を背負う器が、自分にあるわけない。珠晶は真君に叫びました。

 

でも、王がいないと嘆くのは自分が昇山してからだ、と珠晶は考えていたのです。

 

真君の加護を受け、頑丘は命を取り留めます。

しかし、傷は完全には癒えず、珠晶と頑丘の蓬山への道はあまりにも遠いものでした。

 

珠晶が頑丘を励ましている間に、ようやく利広の連れた味方の隊が現れます。

 

さらにその遠くには、蓬山からの使いが見えました。

使いの先陣に立つ、金髪の優しそうな男性。彼こそ、恭国の麒麟・供麒です。

 

「迎えに参りました」という供麒に、珠晶は大きく平手打ちをします。

「どうしてわたしが生まれたときに、すぐこなかったの!この大莫迦!」

 

新しい恭国の王に、麒麟は一瞬驚き、そのあと微笑んだのでした。

 

恭王、登極。

この知らせは、遠い南の大国「奏」にまで届きました。

 

あの利広は、実は「奏」の国王の次男、皇子だったのです。

利広は新しい12歳の王女に力添えをし、祝賀に参加することと決められました。

 

珠晶の運命は、利広そして頑丘に出会ったときからすでに決められていたのです。

 

『図南の翼』に登場する名言を紹介

「あたしは子どもで、国の難しい政(まつりごと)なんて、なんにもわかりゃしないわ。黄海に来て、自分の身一つだって人の助けがなければやっていけないのよ。なのに他人の命まで背負えるわけないじゃないの!どうせあたしなんて、せいぜい勉強して学校に行って、小役人になるのが関の山だわ。そんなの、当たり前じゃない。あたしが本当に王の器なら、こんなところまで来なくたって、麒麟のほうから迎えに来るわよ!」(珠晶)

物語のクライマックス、珠晶と真君との会話からの言葉です。

珠晶は自分を王の器だと豪語していましたが、内心では己を冷静に見つめていました。

 

エレ子さん
「自分は恵まれている」ということにもコンプレックスを感じていたんですね。

 

 

「助け合う、っていうのはお前、最低限のことができる人間同士が集まって、それで初めて意味のあることじゃねえのかい。嬢ちゃんの気持ちはわかるが、できる人間ができない人間をただ助ける一方なのは、助け合うとは言わねえ。荷物を抱えるってんだ」(頑丘)

黄海での頑丘の言葉です。

珠晶はこの言葉を聞いて、頑丘を解雇してしまいます。

 

ところがこれは真実の言葉で、一方的に頼るようになってしまった人間が、そもそも蓬山に辿り着くことなんて出来ません。

 

ましてや、麒麟に選ばれることもないでしょう。

むかわ
頑丘は流浪の民として、生きる厳しさを珠晶に教えたまでなのです。

 

 

「登極しない珠晶には、私が必要ない、ということだよ」(利広)

珠晶を捜索する、と言い出した利広が頑丘に言った言葉です。

 

物語の中盤ではミステリアスな存在の利広ですが、実は「奏」の皇子として、珠晶と恭の様子を伺っていました。

 

皇子である自分が、恭の未来の王と巡り合う。

この天をも巻き込む強運こそ、王たる者の資質であることを、利広は知っています。

 

そのためあえて珠晶を試している時もあります。

エレ子さん
しかし、危険が及んだ時は王たる資格ある者として助命を行うのです。

 

 

「どうして誰も王になろうとしないんだ、王は現れないんだ、って怒っておいて、自分は王になんてなれるはずがない、そもそも蓬山になんて行けるはずがない。これってぜんぜん同じじゃない。だから、まず自分で行こうと思ったの。黄海に行って帰ったら、あたし堂々と、やるべきことをやってから嘆けば、って言ってやれるわ。妬まれたって羨まれたって、あたしは恵まれているぶん、やるべきことをやったもの、って言える」(珠晶)

珠晶が頑丘に伝えた本音の言葉です。

 

珠晶は、恵まれている環境と知っているため、そのための義務として昇山が必要だったと考えたのです。

 

本当であれば彼女は黄朱の民になりたかったのですが、富める者としてまずは自分に出来る恭の国のためのことを実行しました。

むかわ
使命を第一に考える珠晶らしい言葉です。

 

 

『図南の翼』の感想や見どころ

十二国記中でもっとも「爽快」なストーリー、勝ち気な珠晶のキャラクターも魅力的です!

 

十二国最強の王・恭王は12歳の少女!

尊大な物言い、そして自信たっぷりな態度。

珠晶は実は一度、すでに物語に出演している人物です。

 

祥瓊が芳の国を脱出した際に、預けられたのが珠晶の国・恭でした。

その時もこの物言いで、祥瓊の不満をたっぷりかっています。

 

珠晶は賢く、恭の国のため最初は官吏になろうとしていました。

ところが、官吏になるための学校の教師が、妖魔に殺害されてしまい、官吏への道が閉ざされてしまったのです。

 

彼女自身は富豪の娘ですから、常に安全な寝床と食べ物が与えられています。

 

珠晶はそれを良しとせず、王がいつまでも立たない現状に腹を立て、屋敷を飛び出し子どもとして昇山をすることになります。

 

女子高生の陽子が16歳ですから、珠晶はそれよりもずっと幼いのです。

 

見どころはやはり、犬狼真君との問答でしょう。

犬狼真君は、王としての器があると言い張る珠晶に対し、民の死を背負う覚悟があるかを問いただします。

 

そこでようやく、珠晶は本来の旅の目的を語るのです。

実は、珠晶自身も自分が王たる器の持ち主とは信じていませんでした!

 

ただ、大人たちが何もせず王を待っていることが、許せなかったのです。

彼女にとって、何もしないということは、他人の死や街の荒廃を見ても、何も感じないということと同義です。

 

ただそれだけのために、彼女は昇山を行って天啓を問うたのでした。

このあたりは読んでいて驚いた部分です。

 

実際、珠晶はそれまでずっと「自分は王だ」と主張を繰り返していました。

それは、読み手にも伝わることです。そのため、自信が強く勝気な珠晶という像が形成されます。

 

ところがここで、「王たる器ではないくらい知っている」と前提がひっくり返ります。

 

自らが王だ、と名乗る輩よりも「ただ他人の死が耐えられない」という珠晶のほうが、よほど人徳があるのではないでしょうか。

 

彼女は旅の中ですら、誰も見捨てることが出来なかったのです。

 

十二国で最も神に遠い国、黄海

黄海は海ではありません。

巨大な砂漠と言われています。

 

通常、十二国の民はどれかの国に定住し、王と国の庇護を受けます。

これを良しとせず、王と国を持たず自由に生きるのが「黄朱の民」です。

 

黄朱の民は、金持ち向けに黄海に生きる妖獣を捕らえ、売りさばいて生計を立てています。

 

同じ黄朱でも、剛朱(ごうしゅ)は昇山者を妖魔から守るという役目がありますが、頑丘にはそれすらありません。

 

その自由な黄朱の民である頑丘が、口うるさい珠晶と共に旅をするのですから、相当な心労があったことが描かれています。

 

頑丘は彼女を王とは考えておらず、ひたすら守り抜くという姿勢を貫きました。

その頑なさは珠晶がへそを曲げて解雇を言い出す始末です。

 

頑丘は黄海があまりにも厳しい場所であることを知っていたため、備えの無い者たちにかえって情けをかけるのは酷だと考えています。

 

しかし幼く、正義感の強い珠晶は理解出来ません。

途中で離脱してしまう等、見ていてこちらも進捗がどうなるのか不安になります。

 

ところが、頑丘は最後まで珠晶を守り、見事王となる人物を見届けたのでした。

 

犬狼真君はあの更夜。そして利広は奏国の王子だった

黄海は「天帝が見捨てた土地」とされています。

その黄海に慈悲をもたらすことが出来るのは、天仙である「犬狼真君」だけです。

 

彼は「黄海でずっと待っている」と延麒に約束した、あの更夜です。

珠晶のもとを離れる際に、本当の名を聞かれそう答えています。

 

黄海で祈るのなら、彼に祈るしかありません。

妖魔を追い払い、人に施しをするのは彼しか出来ないことだからです。

 

さらにキーマンとして登場するのは、利広という謎の男性です。

彼の正体は終盤まで明かされず、ただ珠晶の協力者であるだけの存在となっています。

 

ところが、彼は頑丘との会話では本音を語っており、「王となる珠晶であれば、自分との出会いに意味がある」「王とならない珠晶なら、自分とあった意味はない」と理解出来ない言葉を残しているのです。

 

全ては奏国のためでした。

奏は十二国の中で最長の歴史を誇る大国です。その豊かさは他国から羨まれています。

 

その奏の秘密は、王だけではなく家族で治世を行っているという点でした。

他の土地にそれぞれが赴き、情勢を把握しているのです。この様子は、珠晶登極後に語られています。

 

こうした他国の姿が垣間見えるのも、十二国の楽しみのひとつです。

 

都合の良い巡り合わせとなっていますが、これがいわゆる「鵬の翼」と呼ばれるものと文中では説明されています。

 

昇山者の中に、王がいれば旅がスムーズに進むという天啓です。

 

そこまで設定がなされていれば、ご都合主義とは言えないもの。

十二国の設定には読者をうならせるすごみがあります。

 

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