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十二国記『白銀の墟 玄の月』のネタバレや感想を紹介

【ネタバレ有】十二国記『白銀の墟 玄の月』の感想と名言をまとめた

本記事では、小説:十二国記『白銀の墟 玄の月(はくぎんのおか くろのつき)』の感想とあらすじ(ネタバレ)を紹介しています。

また、作中に登場する名言についてもまとめてみました。

 

本作の見どころはなんといっても、10歳の子どもであった泰麒が16歳となりたくましく成長した姿が見られるところにあります。

エレ子さん
これまでの経歴を知っているからこそ、その成長がうれしいんです…。

 

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『白銀の墟 玄の月』のあらすじ

慶を離れた泰麒と李斎。

ふたりは戴の国の、東架という里を訪れます。

 

そこには驍宗の麾下の武人・項梁がいました。

項梁を得た李斎たちは、道教の巡礼者として姿を変え、薬売りの鄷都や道士の去思と旅を続けます。

 

しかし、泰麒は途中で項梁を伴い離脱。

そのまま王宮の白圭宮まで赴きます。

 

白圭宮で待ち構えていたのは、阿選とその麾下の武人、そして妖魔によって魂魄を抜かれ言いなりとなっていた傀儡たちでした。

 

阿選は王位を簒奪しながらも、一切政治をせず国力は弱まる一方です。

泰麒はこの様子を見て、自ら大胆な行動に出ます。

 

そして驍宗を探しに函養山まで向かった李斎一行は、道中で度々武人の死者を目にするものの、驍宗の行方を掴めずにいました。

 

そんなある日のこと、ついに函養山で落盤事故があったという情報を耳にします。

それと同時に、阿選は函養山に軍を出すのでした。

 

驍宗は一体、どこに行ってしまったのでしょう。

そしてたったひとりで敵陣に向かった泰麒の命運は。

 

阿選の秘められた驍宗への憎しみが、ここでついに語られます。

 

ネタバレ・ストーリーの流れと結末について

ここでは、『白銀の墟 玄の月』のストーリーの流れやネタバレについて紹介しています。

 

李斎は函養山、泰麒は白圭宮へ

慶から戻った泰麒と李斎は、東架(とうか)という里で驍宗麾下の将軍・項梁と出会います。

 

さらに東架では去思という若者が泰麒の帰還を寺院の師匠に話し、泰麒と李斎の旅のために各地の寺院に宿を取らせるよう、書状をしたためてくれました。

 

謀叛人とされ目立つ行動が出来ない李斎たちは、神農(しんのう)という寺院の薬売りの職である鄷都(ほうと)と共に行動し、驍宗が消えたという函養山を目指します。

 

しかし、道中で泰麒は別行動をとり、項梁と共に白圭宮に向かってしまったのです。

心配する李斎をよそに、泰麒は独自の道を歩みます。

 

仕方なく李斎は、鄷都と東架の若者・去思(きょし)たちと共に函養山へ向かいました。

 

驍宗探しは難航し、泰麒は阿選と出会う

白圭宮の正門から恐れもせず阿選を訪ねた泰麒。

数日もの間待たされたあと、ようやく阿選との目通りが叶います。

 

阿選は自らが偽王であり、泰麒が「新王として会いに来た」という言葉を信じません。

 

本当に麒麟であるなら王以外の者が傷つけようとすれば、使令が必ずそれを防ぐ。

側近の瑯燦にそう助言された阿選は、泰麒の腕に自ら傷を負わせました。

 

負傷した泰麒。

しかし阿選はこれで、泰麒が本物の麒麟であると認めます。

 

一方、函養山に向かった李斎たちは、山を取り仕切る土匡(どひ)たちに連行されてしまいました。

 

土匡の首領・朽桟(きゅうさん)と対面した李斎は、巡礼者ではないことを明かし、亡くなったと言われる驍宗を探していると言います。

 

朽桟は、函養山には既に軍の者は誰もいないと返答し、李斎たちを解放しました。

 

その後李斎たちは函養山と周辺の里を見回り、驍宗を探しますがどこへ行っても手がかりは得られませんでした。

 

その後、李斎たちは耳を疑うような内容の知らせを受けます。

「新王・阿選が即位する」と。

 

阿選が王位を簒奪した理由

阿選は王位についたものの、政治をせず白圭宮の奥に鎮座しているのみです。

しかも阿選の周囲の人間は、妖魔の力で魂魄が抜かれ、阿選の言いなりになっていました。

 

その宮中で泰麒は、自らの知る将たちを探します。

ようやく会えたのは、泰麒の教師であった正頼(せいらい)でした。

 

しかしこの動きは阿選の耳に入り、泰麒はその身の潔白を疑われてしまいます。

 

そこで泰麒が取った行動——それは「頂礼」でした。

さらに泰麒は自らの力をねじ伏せ、阿選に対し「誓約」を行って見せたのです。

 

 

阿選は驍宗と常に並び立つ武将でした。

驍宗と競い合い、良き好敵手と阿選は信じていたのです。

 

しかし驍宗は昇山し、見事泰麒に王として選ばれました。

阿選は自分だけが彼を好敵手としていたのだ、と思い驍宗の影として生きる自分を拒否したのです。

 

しかし、側近である瑯燦(ろうさん)はその心情を見抜いていました。

瑯燦は言います。「驍宗もまた阿選を好敵手と思っていた」と。

 

しかし違ったのは、驍宗は人として競っていたのであり、前の王の決める立場で競ってはいなかったのです。

 

 

その一方、函養山の一角。

月に1度の死者への供物だけを糧に、驍宗は生き延びていました。

 

函養山での落盤事故に巻き込まれ、自分自身では脱出が出来なかったのです。

 

手足の骨が折れ、身動きすらできない状態であった驍宗は、7年もの時を経てようやく歩けるほどにまで回復します。

 

そして李斎は、朽桟たちの情報からついに函養山での落盤事故を知るのでした。

 

驍宗と泰麒、再会す。そして全てが明らかに

阿選は函養山のある文州に兵を集めます。

 

新王として即位するためには、必ず驍宗を捕らえ、その王位を剥奪する必要があります。

そのために阿選は鳥衡(うこう)という野蛮な武将を函養山に向かわせます。

 

李斎と土匡たちは、鳥衡の軍と対決。

土匡は函養山を取り仕切る者ですが平民です。

 

次第に阿選への忠誠を誓っていた兵たちはこの戦から離脱するようになりました。

 

この動きは白圭宮の官吏たちにも及び、次第に泰麒の力が増していきます。

李斎は阿選軍との戦いで、土匡たちがある男を確保したという情報を耳にします。

 

土匡たちの囚人として捕縛されていたのは、やはり驍宗でした。

李斎は、ようやく王と再会することが出来たのです。

 

ところが、驍宗は阿選軍に囚われてしまいます。

さらに阿選は驍宗が真の王ではなく、最初から偽王だったとする計画をたて、驍宗を民の前で処刑すると決めました。

 

処刑当日、阿選はあえて泰麒の周囲を兵で囲ませます。

麒麟は人を斬ることが出来ないからです。

 

驍宗は泰麒の目の前に連れてこられ、衆生の前で処刑されそうになります。

 

その時、泰麒が取った行動はまず側近の兵の剣を奪い、兵ひとりを斬りました。

さらに自ら刑場に乗り込み、神獣の姿に転変して驍宗のもとに駆け付けたのです。

 

本来なら出来るはずのない泰麒の行動に、阿選は言葉を失いました。

 

泰麒はそのまま驍宗の前にひれ伏します。

これで真の王は驍宗であることが、民に知れ渡ったのです。

 

さらに捕縛された驍宗を救うべく、李斎たちと仲間も駆け付けます。

驍宗は泰麒と共にその場を離れ、江州・糟溝城(そうこうじょう)に離脱したのでした。

 

糟溝城をしばしの住処とした驍宗と泰麒は、その後阿選を討つことに成功

驍宗と泰麒は、こうして戴の国に再び舞い戻ったのでした。

 

『白銀の墟 玄の月』に登場する名言を紹介

「驍宗様があんたと競っていたのは、突き詰めて言えばどっちがよりましな人間か、ということだったんだ。(中略)あんたはそのうち、何を競っていたのか忘れてしまったんだよね。何が何でも驕王の歓心が欲しかった。より重用されて高い地位が欲しかったわけでしょ。——でも、驍宗様は、あんたと何を競っていたのか、それを忘れてなかったんだ」(瑯燦)

瑯燦が阿選謀反の本質を指摘した言葉です。

 

阿選は玉座が欲しかったのではありません。

驍宗が天に選ばれたことが、ひたすら憎かったのです。

 

並び立つ者として驍宗と阿選は同格でした。

少なくとも、阿選はそう信じていました。

 

しかし、それは驍宗が天に選ばれた、麒麟に王として選ばれたことで否定されてしまったのです。

 

 

「一度でも、私が信じたとでも思ったか?」阿選は、ただの一瞬も泰麒の「新王阿選」を信じてはいなかった。なぜなら、道を失った自分を誰よりも知っていたから。天命ある王から王座を盗んだ。盗んだものを守るため、民を虐殺した。そんな自分にどうあっても天命が下るはずはない。(阿選)

阿選が最終的に函養山に出兵を決断した時に、泰麒と交わした会話です。

 

泰麒のことは信じていませんでした。

たとえ誓約されても、叩頭されても阿選は自らに天意があるわけがないと知っていたのです。

 

しかし、泰麒は自分の摂理を曲げてまで、阿選を陥れようとしました。

この忠誠心と驍宗への力は、阿選にかえって憎しみの力を煽ってしまったのです。

 

 

「私に途方もなく思いものを背負わせる……」無駄に死ぬしかないのだ。どう考えても活路はない。自らの意地を押し通すだけ、国に対しても民に対しても何の大義もない。
「重いんだ。……背負いきれない」(李斎)

土匡たちと李斎の麾下の者たちが結束した時に、ふと側近に漏らした李斎の言葉です。

 

王が出兵するのであれば、李斎たちに勝ち目はありません。

さらに援軍もなく、頼りにしていた者は死んでいました。

 

李斎は結局、驍宗を前にしながら何も出来なかったのです。

 

驍宗を、泰麒を救えず、阿選を討つことも出来ない李斎は、自分を多いに嘆きます。

しかし彼女にはまだ彼女をしたう部下と土匡がいたのです。

 

彼らのために最後まで戦わざるを得ない。退くことが出来ない。

そんな李斎の言葉です。

 

 

「民のためにできることは、もう一つだけしか残されていません」
「それと同時に、私は驍宗様に最後のお返しをしたいと思います。不甲斐ない麒麟で驍宗様には何一つお役に立てなかった。けれども、私は驍宗様を王として選んだことを後悔してはいません。あのお方が王で良かったと、それだけは揺らがない」
「驍宗様が王です。それを証明しようと思います」

阿選とのやりとりのあと、泰麒を守護する大僕(だいぼく・護衛)に話した言葉です。

 

泰麒は自らの計略では阿選を仕留めることが出来ないことを知ります。

 

さらに、部下である項梁や李斎とも離れ、驍宗が捕縛されたのでは、泰麒に出来ることはありません。

 

驍宗が処刑されると聞き、泰麒はそこで共に倒れる決意をします。

そうすれば偽王である阿選の王座は終わるからです。

 

せめて民に真実を教えて死にたい。

泰麒は静かながらも強い決意を持ちます。

 

『白銀の墟 玄の月』の感想や見どころ

4巻を一気に読ませる!悲運の戴国の逸話はここで完結!

前作から18年、ようやく十二国記の本編が集結しました。

 

あらすじとして読むと「予想通り」の展開ではありますが、4巻ものボリュームがあるため細々とした武人や地名、個々人の思惑が描かれています。

 

特筆すべき点は、やはり「泰麒の目覚ましい成長」でしょう。

10歳の子どもであった泰麒は、すでに16歳となり成獣となりました。

 

そのため臆することなく、阿選に対しても屈することがありません。

麒麟の常識も次々と打ち破り、最終的には自ら角を取り戻すまで力を回復させます。

 

以前の泰麒であれば、李斎から離れることすら難しかったでしょう。

たった7年もの月日が、泰麒を大きく変えたのです。

 

驍宗は7年の間、函養山の内部に閉じ込められていました。

 

鳥衡によって斬られ、落盤にあった彼は無傷ではなく、7年もの月日を過ごせたのはやはり「王」であったからでしょう。

 

諦めずに捜索を続け、泰麒と行動を共にした李斎が報われてファンは非常に安心したのでした。

 

「瑯燦」の立ち位置が納得できない理由とは

阿選の傍に控え、側近として活躍する瑯燦。彼女の行動についてはファンから疑問の声があがっています。

  • 驍宗麾下の官吏でありながら阿選側についた
  • 阿選に対して対等な言葉で話し、驍宗については「驍宗様」と尊称をつけて呼ぶ
  • 泰麒が「瑯燦は敵ではない」と明言するが、瑯燦は阿選に力を貸している

 

こうした部分が、瑯燦とは一体何を目論んでいたのかという謎が残ります。

 

個人としては単純に「瑯燦は麒麟という生き物と、天意を試した」という姿勢を貫いたのではないかと考えます。

 

瑯燦はもともと黄朱(こうしゅ)です。

黄朱は蓬山の砂漠、黄海で妖魔や妖獣を捕らえ、人に売るという生活をしている民とされています。

 

そのため、瑯燦は妖魔などの摂理に詳しく、泰麒についても「あの麒麟はただ者じゃない。みんなが子ども扱いしているほど弱くはない」と発言しています。

 

妖魔を扱う種族だからこそ、人より数倍麒麟の性質を理解していたのです。

 

麒麟の性質を理解している瑯燦は、阿選に組していても泰麒さえその性質を喪失していなければ、必ず驍宗が生きていると確信していたのではないでしょうか。

 

同時にどれほど阿選があがいたとしても、天意は翻らないと瑯燦は知っていたはずです。

 

それを承知の上で、あえて簒奪者の阿選のそばにいて天意が動く様子を見届けた、というのが瑯燦の立場ではないかと個人的には考えています。

 

読み手からすれば泰麒は非常に繊細な性格なので、試さないですぐに味方であると示してほしいものですが、おそらく瑯燦は泰麒の力が凄まじいからこそ、この謀叛が失敗に終わると信じていたのかもしれません。

 

泰麒が打ち破った「麒麟の性質」がすごい

泰麒は本作で、あらゆる麒麟の性質を超える働きをしています。

 

まず、阿選に形だけの「誓約」をしている点。

そして、血を忌み嫌うのにも関わらず「兵士を斬った」点。

 

これらは本来であれば、タブー行為です。

 

個人的には納得しかねる部分ではありますが、泰麒の力の源は驍宗、そして戴国の民です。

 

「誰かのためでなければ力を発揮出来ない」とは、泰麒の性質を言い当てた驍宗の言葉で、まさにその通りであると言えます。

 

泰麒は阿選への見せかけの「誓約」も、人を斬るという行為も、全て驍宗のために行ったのでしょう。それほど、思いは強かったのです。

 

その思いの強さは、泰麒に再び角をもたらすこととなりました。

 

この展開は4冊目のラストに書かれているものですが、若干「水戸黄門」的な王道の成功パターンとなっています。

 

しかし、これまでの戴国の不憫さを考えると、このくらいの奇跡があっても良いのではないでしょうか。

ということで、個人的には受け入れています。

 

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